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審査の魔

世の徒然
11 /14 2016
昨日の審査会を経て、制定杖は三段となりました。

将来有望のOさんは四段。他、同じ杖道仲間の数名が五段、二段を受審し
今回は想像より遥かに多い10数名を越える受審者がおりましたが
無事、全員合格いたしました。

しかし、自分にとっては、いろいろな意味で多くの課題を持ち越した、複雑な審査内容ではありました。

今回は、初段の審査人数が足りなかったため、初めて受審者の代理を務めることとなり
運よく、寒い中で事前に身体を動かせたものの・・・
初段審査の代理を終えてから気が抜けたのか、肝心の自分の審査では
無意識的な緊張から、また足が震えてしまい・・・
普段ではありえない、基本所作のミスを名指しで指摘されました。
通常ならば考えられない凡ミスで、非常に屈辱でした。
そして、自分の精神的な弱さを、改めて思い知る結果となりました。

しかし、今回は何故、二段審査の対象者が大勢いたにもかかわらず
私が初段審査の代理に選ばれたのか、それがどうにも謎でした。
私が初段を受けたときも審査相手がおらず、代理を三段の方が務めてくれましたが・・・
そのときは二段受審者が一人もいなかったからでした。
これは、また先生に理由を尋ねてみようかと思います。

それにしても、審査会場というのは魔界の一角のようなもので
普段は絶対考えもしない失敗を、無意識にやってしまうものです。
私だけでなく、他の仲間たちも稽古のときは考えられないような
初歩的な失敗が、非常に目立ちました。

しかし、良くも悪くも、同段位で技術のレベル差が偏っている
全剣連杖道の地方審査は、それだけ合格基準が甘く、たとえ技の内容を一部間違えたり
打ちを外してしまっても、問題なく合格できてしまいます。

正直、まともに稽古をしておらず、基本動作をろくに覚えていない方でも
講習会に出られるのが、不思議でならないところなのですが・・・。

早く高段位者に混じって、実力相応かそれ以上の環境で稽古がしたい、と願ってやまないものの
人の数倍熱心に稽古しても、あと数年は
大半が稽古不足な、下位段位者との稽古で我慢しなければなりません。

しかし、本来上位者が務めるべき太刀持ちが錬度不足では
まったく杖の稽古にはならず、むしろ崩れや悪癖が生じることは、上位陣も認めるところのはずです。

剣道界では、上達のために自分より強い相手と稽古するのが当たり前だったので
杖道もいくら形武道とはいえ、段位が実力相応とは限らない以上
講習会では、段位ではなく稽古錬度でグループ分けする等
個々のレベル差を考慮すべきではないかと思われます。

そのような現状でも、一年ごとに審査があればいいのに、などと平気で言う若手に私は答えました。
「合格するのは簡単だけど、これからの数年、どれだけ稽古するかしないかで、実力差がとてつもなく広がるよ。」・・・と。

審査合格直後は、納得がいかないまま、反省を報告しに、先生のもとへ駆け込みました。
先生は、コンビニ弁当を広げながら、穏やかな口調で言われました。
「寒かったし、いつもよりはできていなかったよね・・・相手、合わせずらかった?」
私は、余計切なくなりつつ「たとえ誰が相手でも、いつも通りできないようでは、稽古が足りないのです。」と述べました。

どんなに稽古していても、あのような基本的な失敗をしてしまう、ということは
やはり、今以上に精神面を鍛えないとダメなんだ。
文武学校に通えば、人前で稽古する機会には恵まれているのだから
他人の視線に動じないよう、さらに場数を踏むしかない。

さらに、技能面ではこれからも地味に基本稽古を重ねて、技の錬度を磨くしかない、と強く決意しました。
そのためには、日々、体幹を鍛えて、動きの切れ味を高めることも重要である。

合格はしたけれども、むしろ自分のふがいなさを振り返ると
情けなくて、帰りに涙がこみあげてきたのは
それだけ、自分の実力を発揮しきれなかったことが、悔しくてたまらなかったからだと思います。

今後もひたすら稽古あるのみ、ということです。

コメント

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三段合格おめでとうございます!

失敗しても堂々と演武できたから合格したのでは?

これからの為、経験できて良かったことなのかもしれません。

もっと、自信を持って今度は四段を目指してください。

審査以後

>hikaさん

祝辞ありがとうございます。
審査本番は、納得いかない内容ではありましたが
合格から、その段位の修行が始まる、と思って
ますます、稽古に励むことといたしました。

個人トレーニングで、形の苦手な部分を反復する
独自の基本練習を考えた他、出稽古先で教えていただいた稽古法なども取り入れて
先生からのご指導を重点に、いろいろと技の運用を研究開発?しております。

反省から、新基本技のアイディアが生まれましたので、その意味では+です。

hikaさんも七段取得までに、多くの先生からご指摘を受け
独自に多様な稽古を積まれてきたように記憶しています。

自分が目指すものは初めから、全国審査のみなので
四段、五段の過程で、そのレベルに到達できるよう
ひたすら稽古に励みたいと思います。

hikaさんの稽古日誌を見て、いつもテンション上げてますので
今後も、一緒に稽古がんばっていきたいです。よろしくお願いします。

五島 鎧影

「義より上に道はあるなり。これを見付くる事 容易に成りがたし。」
(葉隠 聞書第一)